きれいになるのはやはり嬉しい
日常使いでくたびれたロレックスの時計を久し振りにメンテナンスに出して、やっと手元に帰ってきた瞬間というものは、何とも格別なものです。約1か月ぶりに再開する愛機は隅々まですっかり奇麗になって、愛着が深まり、初めてその時計を買った時以上に嬉しくなることもあるでしょう。その見違えるほどにきれいになる秘密について、ここで少し触れてみましょう。
ロレックス サービスセンターのメンテナンス
ロレックスのサービスセンターに時計のメンテナンスを依頼すると、必要な分解と点検、検証を経て、ロレックスの基準と照らし合わせて、お持ち込みの時計に今必要な作業量の最適な見積もりを出してもらえます。ロレックスではムーブメントはもちろん、ケースやブレスレットなどの外装のメンテナンスにも強いこだわりがあります、文字盤などを除く全てのパーツが洗浄、必要な研磨仕上げを経て、綺麗な状態に戻されます。
当然そのまま使える部品はできる限りそのまま使用しますが、傷みの大きい部品については交換が推奨されます、よほど古い型の時計でもないかぎりは、時計の本来の防水性能を取り戻すためにケースや裏蓋の交換を勧めてくることがあります。傷が付いていたり、フチが欠けた風防は交換します。ムーブメントごとに定められたポイントに定められた種類の潤滑油を定められた量だけ差しながら組み立てられ、調整、点検を経てユーザーに戻されるのです。
もともとは隅から隅まで高い加工精度で作られているロレックスの時計とはいえ、様々なユーザーによって使われることで時計ごとにコンディションが異なっていますから、メンテナンスの工程の多くは技術者の目視と手作業に頼るしかありません。これに伴うメンテナンス料金は、スイス時計は厳しいにしても、例えば国産ブランド等なら別に立派な時計が買えてしまうくらいの金額になってしまいますが、その作業の積み重ねを考えれば仕方のないことといえるでしょう。
良いものを買って、まめにメンテナンスをし愛着を持って大切に使う。使い捨てのものが増えた便利な世の中だからこそ、あえてこだわってみたい部分でもあります。
腕時計の洗浄は自分でできる?
クリーニングでは取り切れない汚れが腕時計にある・あるいは手軽に洗浄したい。そんな時、ご自身で大々的に洗浄することは可能なのでしょうか。
結論としては、メタルブレスレット部分のみであれば可能ではあるものの、あまりお勧めしません。
やり方は何種類かありますが、ポピュラーなのは前述の通り重曹を洗浄液として使うもの。メタルブレスレットが入る容器にぬるま湯とスプーン1~2杯の重曹を入れ、かき混ぜます。ぬるま湯の量は、メタルブレスレットが水にしっかり浸かる程度です。そこにケースからバネ棒外しを使って分離させたメタルブレスレットを沈め、10分~15分、汚れがひどい時はさらにあと5~10分程度、待ちましょう。この重曹で作る洗浄液は、眼鏡洗浄剤や入れ歯洗浄剤でも代用可能です。その際は、お使いになる市販洗浄剤の用法・容量をしっかりと守るようにして下さい。汚れが落ちてすっきりしたらブレスレットを取り出し、流水でしっかりとすすぎます。
その後しっかりと乾かし、水分が残っていないことを確認したら再びケースにブレスレットを取り付けます。
※時計素材の中には重曹や各種洗浄剤と相性の良くないものもあります。特に加工や塗装のあるものは注意が必要です。洗浄前に一度専門家やメーカーにお問合せ下さい。
これだけ聞くと、結構手軽にできそうですよね。
しかしながらお勧めできない理由は、以下の二つです。
・バネ棒外しでケースとブレスレットを外す時、外装に傷がついてしまう可能性がある
・水分が残ってしまいがち
前述した革ベルトタイプの場合は、基本的に交換が前提となっています。また、革ベルト自体が柔らかいため、バネ棒外しを使いやすいということもあるでしょう。そのため一般ユーザーでも着脱がしやすいかとは思いますが、メタルブレスレットはまた別。基本構造は同一であることが多いですが、しっかりめに固定されていることがほとんどであるため、難易度が高くなります。また、一体型になっていたり、特殊形状であったりするケースも少なくありません。最近ではワンタッチで着脱できる仕様も広まりつつありますが、全てではありません。そのため、ベルト着脱の際に、外装に傷がついてしまう可能性があるのです。
また、「水分が残る」こともメタルブレスレットにとっては大きな劣化の原因となります。
水分が残っていてケースに侵入してしまい、内部ムーブメントが錆びてしまう。あるいは水分が残っている部分のメタルが錆びてしまう。こういった事例が確認されています。「水分を残さないようにした」とは思っていても、コマの細かな隙間やディテールに水がまだついていることは少なくありません。ブロアーで念入りに水滴を飛ばしたり、何枚もの乾いたタオルで優しく拭うことが求められます。
そのため、どうしても洗浄が必要なほどの汚れが腕時計に付着している場合は、ご自身でやろうとせず、購入店や修理店、あるいはメーカーに相談してみましょう。
なお、稀に腕時計のケースを付けたままブレスレット洗浄を行う例を見かけますが、絶対にお勧めできません。
これは、ケースに水分が付着してしまうだけでなく、容器の中に時計を水没させてしまうリスクがあります。
「ダイバーズウォッチ等の防水時計なら大丈夫でしょ!」
こんな風に思うかもしれませんが、時計が必ずしも購入時の防水を保っているとは限りません。また、洗浄液によってベゼルのカラーリングや夜光が剥がれ落ちてしまうケースも多々見られます。
結果として、洗浄についてはプロにお任せするのが良いと考えられるでしょう。なお、プロの場合は超音波洗浄機を使って行うことがほとんどです。
外装のメンテナンス
一連のメンテナンス作業の中で外装に関わる部分、すなわちケースやブレスレットの洗浄や研磨は、目に見える部分がきれいになるので、特にきれいに時計を使いたいと願う人にとっては強く関心を引かれるものです。
時計についた汚れを定期的に落としてあげることで、金属の腐食やブレスレットの伸びが多少防げます、これは時計にとってとても良いこだと思います。プロにメンテナンスを依頼すると、外装の汚れをしっかりきれいに取り除いてもらえます。
使える部品はできる限りそのまま使用
ロレックスのサービスセンターに腕時計のメンテナンスの依頼をすると、そのまま使える部品は可能な限りそのままにして傷みが大きな部品は交換した方が良いなどのアドバイスを見積もり段階で教えてもらえます。また、交換できるものは後のことを考えた場合にはお願いした方が良いのですが、ロレックスのヴィンテージ時計ともなると交換できる部品の在庫がなくそのままになることもあります。さらに、修理依頼などの場合はあまり古いものは対応できない可能性もあるので事前に確認をしておくと良いです。在庫がある場合であれば、傷が付いていたり時計本体の部分が欠けてしまったりした風防などは交換してもらえるので、戻ってきたときには新品のような状態のロレックス腕時計になっています。
腕時計の外装研磨について
外装の研磨については、より注意が必要です。
外装の研磨により細かな使用傷は落とすことができますが、分かりやすい言葉で申し上げるとすれば、金属の表面を少しずつ削ることで傷でへこんだ部分まで表面を下げているのです。すなわち、細かな傷を気にして頻繁に研磨したり、ついてしまった深い傷を消したくてどこまでも研磨を続けてしまうと、外装部品の形が目に見えて変わってきてしまう、ということになってしまいます。いろいろな時計を見慣れるほど、もともとの形を保っているか否かが目に付くようになり、当然例外はありますが、普通は同じヘアラインでも鏡面仕上げでも、ロレックスの工場で仕上げられてるほどの仕上がりは難しいようです。
・ロレックスオイスターは研磨可能な設計が施されている
ロレックスは、ケースやブレスレットなど多少の研磨では形状が変わらない設計が施されているといいますが、これも度々研磨を繰り返していると形が変化してしまいます、防水性能にも影響が起きないとは言い切れません。あまり深い傷が付いてしまったときなど、ミドルケース交換の方法もあるのですが、時計を大切にするのであれば日ごろから傷には十分な注意をすることが大切です。ちょっとだけ研磨をする、これは一見全く問題がないイメージを持つ人も多いかと思われますが、研磨イコール金属を削ることであり、オリジナルのものから変化が生じていることになります。
ロレックスの腕時計を持っているけれども、気づかない間に擦り傷が生じてしまったとき、誰もが研磨して傷を消したいと考えることが多いといえます。少しだけの研磨であれば形が大きく変わることはありませんが、研磨は金属を削る事ですので多かれ少なかれ形が変わることに違いはありません。また、日常のメンテナンスは自分で行うことができますが、基本的に深い傷などはプロにお願いすることがロレックスの価値を著しく下げない基本です。
ロレックスの腕時計の傷つきやすさを調査
「オイスター」の例を挙げてみると、ハンマーで加工したゴールドをはじめとする金属素材が使用されています。
鍛造(たんぞう)と呼ばれる製造法の仕上がりは非常に硬く、少しの衝撃では傷がつきにくい優れた耐久性で、もちろん大きな圧力をかけたり高い場所から落下すれば、傷ついてしまいますが日頃の丁寧な使い方により、半永久的な輝きの確保が可能です。
※傷がつきやすいケース
頑丈なロレックスのケースでも、取り扱い方によって傷が付いてしまう場合があります。ロレックスのケースは非常に丈夫な金属素材なので、そう簡単には傷つきませんが、相当硬い物にぶつかるとへこんだり深い傷が付いてしまいます。ロレックスの上に重い物を落としてしまうことでも、衝撃を受ける可能性が高くそのほか狭い箇所に手を挿入した場合、周辺が荒い表面ですと腕時計が強く擦れるので注意してください。
高い耐久性があるロレックスですが、金属と擦れた場合にも傷がつき、さらに鋭利な物や衝突した場合にも傷を残し、穴が開いてしまっては台無しです。さらにケースとベルトが強く接触した場合も傷つくことがあり、ケースの表面がダメージを受けては、時刻が見づらくなり見た目も美しくありませんので少しでも傷防止をするためにも、適切な収納ケースで保管することが大切です。
まとめ
ロレックスの腕時計を持っているけれども、気づかないうちに擦り傷が生じてしまったり落として傷がついてしまってりしたとき、誰もが研磨して傷を消したいと考えることが多いといえます。少しの研磨であれば形が大きく変わることはありませんが、金属を削ることが研磨なので少なからず形が変わることは間違いありません。また、日常のメンテナンスは自分で行うことができますが、基本的に深い傷などはプロにお願いすることがロレックスの価値を著しく下げないポイントです。
また使用する際もなるべくぶつけたり落としたりしないで大切に使うことが大切です。